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契約とは、2人以上の当事者の意思表示の合致によって成立する法律行為をいいます。一方の当事者からの「申込み」と、これに対する他方の当事者の「承諾」による両当事者の合意が形成されることによって、契約が成立します。
申込みとは、相手方の承諾を条件として契約を成立させる意思表示をいいます。例えば、書店で文庫本を買う場合、客(買主)がレジへ文庫本を持って行くことが「申込み」に該当します。この際、店内に書籍が陳列されているのは、書店側が申込みをしているのではなく、買主の申込みを誘っているのであり、これを「申込みの誘因」といいます。
他方、承諾とは、申込みを受け入れて契約を成立させる意思表示をいいます。上記の例でいうと、店員(売主)が、客(買主)がレジへ持ってきた文庫本の会計をすることが「承諾」に該当します。
契約は、法学上は、次の通りの分類がなされています。
典型契約とは、民法で規定されている、贈与、売買、交換、消費貸借、使用貸借、賃貸借、雇用、請負、委任、寄託、組合、終身定期金、和解の13種類の契約をいいます。
非典型契約とは、典型契約以外の契約をいいます(ライセンス契約、ソフトウェア使用許諾契約等)。
混合契約とは、2種類以上の典型契約の性質を有する契約をいいます。例えば、ソフトウェア開発委託契約は、請負と委任の両方の性質を有しています。
有償契約とは、当事者の双方が対価を交換する契約をいいます。例えば、売買契約では、目的物と代金という対価を当事者の双方が交換します。
無償契約とは、当事者の双方が対価を交換するのではない契約をいいます。例えば、贈与契約では、贈与者が受贈者に対して一方的に対価を贈与します。
諾成契約とは、当事者の合意だけで成立する契約をいいます。例えば、売買契約では、目的物の引き渡しや代金の支払いをすることなく、当事者の合意によって契約は成立します。
要物契約とは、契約の成立には、当事者の合意に加えて、目的物の引渡しが必要となる契約をいいます。例えば、金銭消費貸借契約では、当事者の合意に加えて、金銭を交付しなければ契約は成立しません。
双務契約とは、当事者双方が互いに権利を有し、義務を負う契約をいいます。例えば、売買契約では、売主は、代金を支払ってもらう権利を有し、目的物を引き渡す義務を負い、買主は、目的物を引き渡してもらう権利を有し、代金を支払う義務を負います。
片務契約とは、当事者の一方だけが義務を負う契約をいいます。例えば、金銭消費貸借契約では、契約成立後は、借主だけが元本の返済義務と利息の支払義務を負います。
要式契約とは、契約の成立に一定の形式が必要とされている契約をいいます。例えば、保証契約では、民法第446条第2項により、書面でしなければ効力を生じないとされています。
不要式契約とは、契約の成立に格別の形式は必要とされていない契約をいいます。例えば、売買契約は、書面によらなければならないといった形式は必要とされていません。
契約実務においては、「契約自由の原則」という基本原則があります。
これは、契約を締結するかどうか、誰を相手とするのか、どういう内容の契約を締結するのか、契約書は作成するのか、といったことについて当事者が自由に決定できる、という原則です。
この契約自由の原則の内容は、次の4つの原則となります。
契約を締結するか締結しないかを自由に決定できるという原則です。
契約の相手方を自由に決定できるという原則です。
契約の内容を自由に決定できるという原則です。
口頭によるか契約書によるか等、契約の方法を自由に決定できるという原則です。
但し、この4つの原則には、例外が認められており、従わなければ違法となるものもあります。
契約内容を決定する際には、法律違反のないように注意しなければなりません。
契約内容は、原則として、当事者間の合意があれば、法律と異なる内容であっても、自由に決定することができます。しかし、当事者の合意があったとしても法律の規定が契約の内容よりも優先される場合もあります。
当事者の合意が法律の規定よりも優先される法律の規定を「任意規定」、法律の規定が当事者の合意よりも優先される法律の規定を「強行規定」といいます。
強行規定と抵触する契約内容は無効ですので、契約内容を決定するときには、強行規定に抵触していないかを注意しなければなりません。
それでは、契約を締結する際に契約書が必要となるのは何故なのでしょうか?
以下、重要なポイントを申し上げます。
契約を締結するにあたっては、多くの場合、後になって「言った!」「言ってない!」で争うような、証拠についての法的リスクが伴います。
そこで、契約書を作成して「契約の証拠」を残すことで、この法的リスクを回避するのです。また、契約の証拠を残すことで、相手方をけん制し、裁判の提訴を抑止することもできます。
前述の要式契約ではない契約については、契約の成立に格別の形式は必要ではありませんので、契約書がなくても契約は成立します。
しかしながら、「契約が成立していること」と「契約の成立を立証できること」とは、全く別の問題です。特に、訴訟では、契約の存在や契約の成立が客観的に立証できなければ、その契約は存在していないもの、成立していないものと判断されてしまう可能性があります。また、その契約が存在するもの、成立しているものと判断されたとしても、その契約の内容までも正確に立証できるとは限りません。
それ故に、契約の存在・成立を立証すると同時に、契約内容を確認する証拠として、契約書が重要となるのです。
もしも証拠としての契約書がなければ、契約の存在を立証するために、契約書以外の証拠を探さなければならなくなったり、訴訟に余計に時間がかかってしまったり、膨大なコストがかかってしまいます。
契約においては、当事者の権利と義務が規定されます。ビジネスにおける契約では、「権利・義務」イコール「サービス・対価」となります。従って、契約書で権利と義務が明確になっていないということは、会社としてのサービスとその業務プロセスが明確になっていないということになります。逆に、契約書で権利と義務を明確にしておけば、サービスとその業務プロセスが明確になります。
そして、サービスとその業務プロセスが明確になると、事務処理が効率化することになります。契約書で権利と義務が明確になっていないと、請求手続ひとつとってみても、どこの部署の誰に対して請求すればいいのか直ちに分からないということになり、非常に非効率になってしまうのです。