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われわれが社会生活を送る中で、意図的に引き起こされる場合やそうでない場合を問わず、他人とのトラブルはつきものです。
トラブルが起きてしまった時、当事者の話し合いで解決できれば、それに越したことはないのですが、実際には、当事者の言い分が食い違う場合も多くあります。その場合には、訴訟で決着をつけるという方法も考えられます。
しかし、訴訟となると、どうしても長い時間と多額の費用と多大な労力を要することになってしまいますし、訴訟の終わった後に当事者間の人間関係が断絶してしまうということもあり得ます。
そこまでトラブルを激化させずに、穏便に終わらせたいと考えることは、多いのではないでしょうか?
こうした、「話し合いで直ちに決着するものではないが訴訟には至っていない」という状況で利用されるのが、内容証明郵便なのです。
内容証明郵便は、「誰が」「誰に」「いつ」「どういう内容の郵便を」送ったのかを郵便局が証明してくれるという、特別な郵便です。
郵便は、確実な通信手段ではありますが、何らかの事故により配達されない場合もあります。また、通常の郵便では、いつ誰にどういう内容の郵便を送ったかということまで郵便局は証明してくれませんから、「確かにあんたにこういう郵便を送った!」「いや、そんな郵便は受け取ってない。知らん!」という事態になることもあり得ますが、内容証明郵便であれば、そういう事態を防げるのです。
内容証明郵便にしなくても書留郵便でいいのでは、とも思えますが、書留郵便では郵便物が配達されるまでの保管記録が郵便局に残るだけで、どういう内容の郵便物を送ったという証明にはなりません。
内容証明郵便を配達証明付で(この意味については後述します)発送しておけば、郵便物を発送した事実から、その内容、さらには相手に配達された事実まで証明をしてもらえるので、後で訴訟となった場合に有力な証拠となるのです。
内容証明郵便自体には、特別な法的効力はありません。
しかし、特別な郵便物なので、受け取った相手は、たいてい何らかの反応をしてくるものです。特に、資格を持った法律家の名前で内容証明郵便が送られてくると、内容自体はさほど強硬なものでなくても、受け取った相手はかなりの心理的プレッシャーを感じるものなのです。
また、「場合によっては訴訟も辞さない」という差出人の決意を感じさせて、債務者に心理的プレッシャーを与えるという効果を期待して、債権回収に利用されることも多いのです。
さらに、内容証明郵便を受け取って不安になった相手から交渉の申し入れや回答通知が届けば、債務者自身が債務の存在を認めた証拠として利用することもできるのです。
前述の通り、内容証明郵便は特別な郵便なのですが、そもそも体裁が特別なのです。
内容証明郵便は、1枚の用紙に書ける文字数が制約されているのです。
縦書き・横書きのどちらでも構いませんが、縦書きの場合は1行20字以内で用紙1枚26行以内としなければなりません。
また、横書きの場合は、
のいずれかでなければなりません。
要するに、用紙1枚に書ける文字数は最大で520字なのです。
枚数に制限はありませんので、用紙が複数枚となっても構いません。但し、1枚増えるごとに料金が加算されます。
使用できる文字は、ひらがな・カタカナ・漢字・数字です。数字は算用数字でも漢数字でも構いません。英字は固有名詞に限り使えます。注意しなければならないのは、句読点やカッコも1字にカウントするということです。
用紙が2枚以上になるときは、ホッチキスで綴じて、ページの綴じ目に、左右の用紙にまたがる様にして、差出人の印鑑を押します。これは「割り印」というもので、差し替えを防止するためのものです。この印鑑は認印で構いません。
字句を訂正する場合には、その字句の上に2本線を引きます。訂正前の字句は訂正後も読める様にしておく必要があるので、塗りつぶさないで下さい。
訂正後に書き加える文字は、2本線を引いて消した字句の脇(縦書きの場合は右側、横書きの場合は右側)に書き添えて下さい。
文字を挿入する場合には、縦書きの場合は挿入する箇所の右側、横書きの場合は挿入する箇所の上側に書き添えて下さい。
この様にして字句を訂正・挿入或いは削除した場合には、縦書きの場合はその行の上欄または下欄の余白に、横書きの場合はその行の右欄または左欄の余白に、「○行目○字訂正」などというように記載し、その記載の上にも印鑑を押さなければなりません。ここで押す印鑑は、前述の割り印と同じ印鑑を使って下さい。
文面の先頭には、「通知書」などのタイトルを、表題としてつけるべきです。内容証明郵便の趣旨が一目で分かる様にするためです。
通常の手紙には、時候の挨拶を前文として書きますが、内容証明郵便の場合には省略しても構いません。
本文は、必要事項が相手に確実に伝わる様に、分かりやすい表現で書きます。但し、一度発送してしまったら、内容に誤りがあっても、二度と訂正することはできませんし、後で訴訟になった場合には、証明力の高い文書として用いられることになります。ですから、本文の内容は、事実関係を十分に確認して、正確なものとすることが必要です。
差出人・受取人(相手)のいずれについても、個人の場合は住所と氏名を、会社などの法人の場合は、所在地・法人名に加えて、代表者名が分かっていれば代表者名も書いて下さい。その上で、差出人は印鑑を押して下さい。この印鑑も、割り印と同じ印鑑を使って下さい。
最後に、差出年月日を記載します。
郵便局へ持参する時には、同じ印鑑を押した同じ文面を3通用意して下さい。これは、3通のうち、1通は相手に発送され、1通は郵便局の控えとなり、残りの1通が差出人の控えとなるからです。また、この時には、本文に記載したのと同一の差出人と相手方の住所と氏名を記載した封筒を用意して下さい。
内容証明郵便の発送を受け付ける郵便局は限定されていますので、注意して下さい。各市町村の中央郵便局に行くべきでしょう。
また、字数計算に誤りがあった場合に備えて、文面作成の際に使用した印鑑を持参すべきでしょう。
窓口では、いったん3通の文面と封筒を全部提出しますが、書留郵便の扱いとなりますので、郵便局備え付けの「書留・特定記録郵便物等差出票」という用紙に、差出人の住所・氏名と受取人の氏名を所定の欄に記入して、併せて提出して下さい。そして、局員が文面をチェックした上で、3通の文面に所定のスタンプを押して、そのうちの1通と封筒を渡してくれますので、この1通を封筒に入れて封を閉じて、局員にもう一度提出して下さい。
最後に、差出人の控えとしての1通と、書留・特定郵便物等受領証(上記の差出票と2枚綴りになっており、差出票に記入すると受領証に複写される様になっています)が交付されます。これらは、後で訴訟となった場合に証拠となりますので、大切に保管して下さい。
内容証明郵便の料金は、
となっており、この合計を支払います。
この【4】の配達証明については、窓口で「配達証明をつけますか?」と尋ねられますが、必ず「つけて下さい」と答えて下さい。確かに相手に届いたのか、いつ相手に届いたのか、が争われる場合には、この配達証明が証拠となるからです。この点に、配達証明の重要性があるのです。
配達証明を頼んだ場合は、相手に配達された後、「郵便物配達証明書」と書かれたハガキが届きます。この郵便物配達証明書は、文面の差出人控えと、書留・特定記録郵便物等受領証と併せて、「3点セット」で証拠となるものですから、大切に保管して下さい。
文書は、相手に届かなければ、効力が生じません。内容証明郵便は書留郵便扱いですので、普通郵便に比べれば紛失の危険は少ないのですが、その可能性はゼロではありません。内容証明郵便が紛失された場合には、郵便局に損害賠償を請求できます。
さらに、紛失の場合以外にも、内容証明郵便が相手に届かない場合があり得ますが、相手に届かない場合にもいくつかのケースが考えられますので、各々のケースの対応について、説明させて頂きます。
複数の相手に、一度に同じ内容の内容証明郵便を発送したい場合には、同文内容証明という方法を用いることができます。
これにより、2人目分以降の内容証明料が半額になります。
同文内容証明には、完全同文内容証明と、不完全同文内容証明の2つがあります。
本文だけでなく、受取人の住所・氏名まで同じ内容証明郵便をいいます。
同じ住所に複数の受取人が住んでいる場合に、その受取人全員の住所・氏名が記載されているものです。
これにより、自分以外に誰に発送されたのかを受取人に知られることになりますが、誰に出したのかが受取人間で分かってもよい場合や、敢えて受取人全員に知らせるつもりで送る場合に用いられます。
郵便局に持参する際には、差出人と郵便局の控えの他、受取人の人数分の文面を用意しなければなりません。
本文は同じであるが、受取人の住所・氏名が受取人ごとに異なっている内容証明郵便をいいます。
完全同文内容証明とは、受取人全員を記載しない点で異なっています。
文面に記載する受取人は、1通ごとに当該受取人しか記載されていませんので、受取人は、この内容証明郵便が自分だけに送られたのか、他に誰か送られた人がいるのか分かりません。従って、同じ内容証明郵便を送った人が他にもいることを受取人に知られたくない場合に利用します。
郵便局に持参する際には、差出人と郵便局の控えには受取人全員の住所・氏名を記載し、各受取人に発送するものには当該受取人のみ記載した文面を用意しなければなりません。
差出人が保管していた控えを紛失してしまった場合であっても、一定の要件の下で、郵便局で再度証明してもらうことができます。
内容証明郵便が窓口で受理された日から5年間です。
これは、郵便局が受け付けた内容証明郵便の郵便局控えを保管する期間が5年間とされているためです。
再度証明を請求できるのは差出人だけです。
この際、内容証明郵便が受け付けられた時に交付された書留郵便物受領証と、紛失した控えと同じ内容の文書を持参して提出する必要があります。
内容証明郵便の文面をパソコンやワープロで作成した場合には、紛失した控えと同じ文書を用意することはできますが、そうでない場合には、現実的に見ても用意できないと言えます。そこで、文書を用意できない場合には、郵便局に保管されている控えを閲覧させてもらい、これを書き写して差出人控えと同じ内容の文書とすることとします。但し、この閲覧の際にも、上記の書留郵便物受領証が必要です。
再度証明の際にも、内容証明料を再度支払わなければなりません。
最初に内容証明郵便を発送した際と同じく、1枚目は420円、2枚目以降は1枚増えるごとに250円ずつ加算されます。
また、上記の郵便局控えを閲覧する場合には、閲覧料として420円が必要となります。
平成13年2月から、現在の内容証明郵便を電子化し、インターネットを通じて24時間受付を行うという電子内容証明サービスが開始されました。
郵便局から内容証明郵便を出すと、3通の文面(受取人1人の場合)を郵便局員が実際に読んで内容を確認し、字数等の誤りがないかを確認しますので、ある程度時間がかかりますし、郵便局の営業時間内でないと受け付けてもらえません。
しかし、電子内容証明サービスでは、インターネットを通じて受付が行われますので、24時間いつでも申込ができます。また、文書のデータを送信すれば、3通自動的に作成された上、証明文と日付印が文書内に挿入された形でプリントアウトされて出来上がった文面を封筒に入れて発送してもらえます。
このサービスを利用するには、日本郵便のホームページの電子内容証明の項から入って、利用者登録を行い、お手持ちのパソコンにe内容証明ソフトウェアをインストールする必要があります。
用紙はA4サイズと決まっており、縦書き・横書きのどちらでも構いませんが、用紙を縦置きとする場合は横書き、用紙を横置きとする場合は縦書きとしなければなりません。また、余白は、縦置きの場合は上と左右に1.5cm、下に7cm、横置きの場合は上下と右に1.5cm、左に7cmと決まっています。
さらに、通常の内容証明郵便と異なり、枚数に制限があり、最大で5枚とされています。
文字のサイズは、10.5ポイント以上450ポイント以下とされています。
料金は、
となっており、この合計を支払います。